下の句
しものく
表現名詞
標準
last part of a poem or Bible verse
文例 · 用例
むかし、下の句に(それにつけても金の欲しさよ)と吟ずれば、前句はどんなでもぴつたりつく。
— 泉鏡太郎 『木菟俗見』 青空文庫
「楓どの、あの月を見やれ、綺麗な月ではござらぬか」「ほんに、十六夜の月はおぼろに鈴鹿山……」 と、楓がうっとりと歌いかけると、佐助は何思ったか急にそわそわして、「鹿の子まだらのアバタの穴を……」 照らしているのじゃと下の句を言いざまに、さらばじゃとはや駈け出してしまった。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
この夜、連歌したる後の即興に、『雨も心のありげなりけり』と、羽衣下の句を打出だすに、われ、とりあへず、『しめやかに語らふ窓におとづれて』と上の句つけたれど、はや眠りたるにや、答はなくて、鼾聲、雨に和して高し。
— 大町桂月 『房州紀行』 青空文庫
ところが和歌の先生は、上の句の「とも」に対して、下の句の結びは「なるらん」でなければ法に合わぬと言って、さように添削したが、作者自身としては、たとい将来のこととは言え、少しも疑いのない堅い決心であるから、「なるらん」などという生ぬるい言葉はいさぎよくないと言って、あくまで「なりけり」を固持していた。
— 堺利彦 『私の母』 青空文庫
「朧夜に影こそ見えね鳴く雁の……」無風流の俺には、下の句がつゞかぬ。
— 菊池寛 『袈裟の良人』 青空文庫
「菅家、このたびは幣もとりあへず手向山……」 歌を下の句まで誦んでしまふと、忠実な博士の指は三十五文字を数へてゐた。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
公家は宗鑑に、自分は近頃えらい発明をした、それは歌のどんな上の句にでもくつゝけることの出来る下の句だと、出来ることなら農商務省に願ひ出て専売特許でも取つておきたいやうなことをいひ出した。
— 大正十一(一九二二)年 『茶話』 青空文庫
「御前、これはやつぱりお公家さまのお詠みになつた下の句でございますね。
— 大正十一(一九二二)年 『茶話』 青空文庫
作例 · 標準
競技かるたでは、上の句を聞いた瞬間に下句の札を取る瞬発力が求められる。
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「わが衣手は露にぬれつつ」という上の句に対する下の句は何だっけ?
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この詩は構成が面白く、上の句の問いに対して下の句が答えになっている。
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