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鳴物入

なりものいり
名詞
1
標準
文例 · 用例
小児に飴菓子を売って一手踊ったり、唄ったり、と同じ格で、ものは違っても家業の愛想――盛場の吉原にさえ、茶屋小屋のおかっぱお莨盆に飴を売って、爺やあっち、婆やこっち、おんじゃらこっちりこ、ぱあぱあと、鳴物入で鮹とおかめの小人形を踊らせた、おん爺があったとか。
泉鏡花 唄立山心中一曲 青空文庫
市会議員の舌の鳴物入りの忠言なんかはこの道で苦労している彼等には真面目に対手になってはいられなかった。
岡本かの子 巴里の唄うたい 青空文庫
鳴物入で俳優の身振声色を使ったのである。
森鴎外 渋江抽斎 青空文庫
「本当のだの、嘘のだのと云って、色々ありますかい」「いえ、近頃は大学の学生さんが遣ってお廻りになります」「失っ張鳴物入で」「ええ。
森鴎外 青空文庫
わしの言い分やわしの立場は、敵討という大鳴物入りの道徳のために、ふみにじられてしまうのだ) 上野は、炭を掴んで投げつけた。
菊池寛 吉良上野の立場 青空文庫
商人の宣伝は鳴物入りでなかなか巧妙です。
永井隆 ロザリオの鎖 青空文庫
今年の一月に親切で有名な東京飯田橋職業紹介所の鳴物入りの宣伝で、之は千人程の中から選ばれた三十二人の代表的インテリガールが、「帝国ホテルよりも大きな」ハルピンのアジア・ホテルのサービスガールとなって送られて行った。
戸坂潤 社会時評 青空文庫
今にしておそきを憾むのであって、やったことが悪いというのでは重々ないが、今更らしく鳴物入りであるのがチグハグな気持ちを与えるのは事実だ。
戸坂潤 社会時評 青空文庫