利かぬ
きかぬ
形容詞-語幹
標準
obdurate
文例 · 用例
それも昼間は通船も多いし、漁も利かぬから夜縄で捕るのである。
— 幸田露伴 『夜の隅田川』 青空文庫
そうかと思えば勇敢で殺生好きで利かぬ気の子供でもあった。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
が、お前んに逢って、機嫌の悪い事でもあった日には、家中に八ツ当りで、十言云うことに、一口も口を利かぬ。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
融通の利かぬ巡査でも見付けたら、こんな場合でも用捨なく風俗壊乱の罪に問うかも知れぬが、今は尻や臍の問題ではない、生命の問題である。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
喜十郎旦那が許で、ふっくりと入れさっしゃる綿の初穂へ、その酒浸しの怪物さ、押ころばしては相成んねえ、柔々積方も直さっしゃい、と利かぬ手の拳を握って、一力味力みましけ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
」 十「利かぬ気の親仁じゃ、お前様、月夜の遠見に、纏ったものの形は、葦簀張の柱の根を圧えて置きます、お前様の背後の、その石※か、私が立掛けて置いて帰ります、この床几の影ばかり。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
が、右の腕も緊と掴まれたので自由が利かぬ。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
遅刻はするし、酔っぱらっては来るし、もうこんな人とは結婚なんかするものかと思ったが、そう思ったことがかえって気が楽になったのか、相手が口を利かぬ前にこちらから物を言う気になり、大学では何を専攻されましたかと訊くと、はあ、線香ですか、好きです。
— 織田作之助 『天衣無縫』 青空文庫
作例 · 標準
この鍵は古すぎて、もう利かぬ。
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どれだけ説得しても、彼の頑なな態度は利かぬままだった。
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この時計のゼンマイは利かぬから、修理に出そう。
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