放伐
ほうばつ
名詞
標準
文例 · 用例
受禪だの放伐だのと云ふ怪しからん事をした時代を、黄金時代だと心得て、先王の道がどうのかうのと難有がる。
— 森林太郎 『ロビンソン・クルソオ』 青空文庫
君主の権威は無限なり、ゆえにその命令を奉ずる政府の権威も下民に対してはほとんど無限なり、下民のその上に対する服従もまたしたがって無限なり、この際ただ君相の道徳もってわずかに万民の権利安寧を保するに足る、もし暴君暗相ありて虐政を行なうときは万民のこれに対する手段はただ弑逆放伐あるに過ぎず。
— 陸羯南 『近時政論考』 青空文庫
(孟子に放伐論ありなどとて、その書を忌むが如きも小儒の考にして、笑うに堪えたるものなり。
— 福沢諭吉 『徳育如何』 青空文庫
一は放伐といひ、兵力に訴へて雌雄を爭ひ、雄者が天下を取るのである。
— 桑原隲蔵 『支那人の文弱と保守』 青空文庫
二の中で放伐の方が評判が惡い。
— 桑原隲蔵 『支那人の文弱と保守』 青空文庫
戰國時代から兩漢時代にかけて、學者は多く放伐を抑へて禪讓を揚げる。
— 桑原隲蔵 『支那人の文弱と保守』 青空文庫
○ 堯帝、舜帝、夏の禹王、殷の湯王、周の武王は支那古代の理想的帝王とされた人々であるが、禹王までは謂ゆる禪譲によつて位をつぎ、湯王と武王は謂ゆる放伐によつて位に上つた。
— 下村湖人 『現代訳論語』 青空文庫
軽慓、狠険、篤信の小吏大塩平八が、天保八年の饑饉に乗じ、名を湯武の放伐に籍り、その一味を率い、火を放ちて大坂城を乗り取らんとしたるが如きは、実にその消息の一端を漏らしたるものなりといわざるべからず。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫