物羨み
ものうらやみ
名詞
標準
文例 · 用例
あり来った話を作り替えるにはなるべく痕跡を滅するのを上手とするから、大体について物羨みはせぬ事というだけが同一で大分違うて居るが、佐々木君の『江刺郡昔話』に載った灰蒔き爺の話に鴈を捉うる処あるのは、件の『雑宝蔵経』から花咲爺の話を拵え上げた痕跡と惟う。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
三種講習を済まして、及第して、漸く煙草のむことを覚えた程の年若な準教員なぞは、まだ前途が長いところからして楽しさうにも見えるけれど、既に老朽と言はれて髭ばかり厳しく生えた手合なぞは、述懐したり、物羨みしたりして、外目にも可傷しく思ひやられる。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
僻むな、そうして物羨みをするな。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫