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花染め

はなぞめ
名詞
1
標準
文例 · 用例
からもの肩衝で、これが東山義政の手に入ったとき、義政がよろこびの余り「くれなゐの初花染めの色深く思ひし心我れ忘れめや」の一歌を詠じたというのでこの銘がある。
第十分冊 新書太閤記 青空文庫
しなやかに光沢のある鬢の毛につつまれた耳たぼ、豊かな頬の白く鮮かな、顎のくくしめの愛らしさ、頸のあたり如何にも清げなる、藤色の半襟や花染の襷や、それらが悉く優美に眼にとまった。
伊藤左千夫 野菊の墓 青空文庫
恍惚した小児の顔を見ると、過日の四季の花染の袷を、ひたりと目の前へ投げて寄越して、大口を開いて笑った。
泉鏡花 薬草取 青空文庫
もうお目に懸られぬ、あの花染のお小袖は記念に私に下さいまし。
泉鏡花 薬草取 青空文庫
背のヒョロ高い、三十前後の、薄髯の生えた、痩せこけた頬に些の血色もない、塵埃だらけの短い袷を著て、穢れた白足袋を穿いて、色褪せた花染メリンスの女帶を締めて、赤い木綿の截片を頸に捲いて……、俯向いて足の爪尖を瞠め乍ら、薄笑ひをして近づいて來る。
石川啄木 葬列 青空文庫
脊のヒヨロ高い、三十前後の、薄髯の生えた、痩せこけた頬に些の血色もない、塵埃だらけの短かい袷を着て、穢れた白足袋を穿いて、色褪せた花染メリンスの女帯を締めて、赤い木綿の截片を頸に捲いて、……俯向いて足の爪尖を瞠め乍ら、薄笑をして近づいて来る。
石川啄木 葬列 青空文庫
何処やらで調子はづれた高い男の声が、最先に唄つた――(ヨサレ―茶屋のか―アかア、花染―の―たす―き―イ――)『面白いですねえ。
石川啄木 鳥影 青空文庫
何處やらで調子はづれた高い男の聲が、最先に唄つた――(ヨサレー茶屋のかーア、花染ーの――たす――き――イ――)『面白いですねえ。
石川啄木 鳥影 青空文庫