御製
ぎょせい
名詞
標準
poem or song written by the emperor
文例 · 用例
日本文学の伝統は、天皇の御製に於いて最も根強い。
— 太宰治 『古典竜頭蛇尾』 青空文庫
旅順の要塞が陥落すると、日本の国内は、もったいないたとえだが、天の岩戸がひらいたように一段とまぶしいくらい明くなり、そのお正月の歌御会始の御製は、 富士の根ににほふ朝日も霞むまで としたつ空ののどかなるかな まさに日本は、この時、確実に露西亜を打破ったのだといってよい。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
文時は、御製いみじく、下七字は文時が詩にも優れて候、と申した。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
文時是非なく、実には御製と臣が詩と同じほどにも候か、と申した。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
後水尾天皇の葦原やしげらばしげれおのがまゝ とても道ある世とは思はず の御製に依つても、幕府の横暴が察せられるのである。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
いときなき初元結ひに長き世を契る心は結びこめつや 大臣の女との結婚にまでお言い及ぼしになった御製は大臣を驚かした。
— 桐壺 『源氏物語』 青空文庫
一は後鳥羽院の御製を刻し、他は平兼盛、能因法師、梶原景季の歌を刻す。
— 大町桂月 『白河の關』 青空文庫
白樂天は同時代の元微之と共に一種の體を成し、之を元白體とか、或は其時代により長慶體とかいつて、その詩は頗る解し易いので、日本でも後には大いに喜ばれたのであるが、未だ嵯峨天皇の御製等の中には其の詩風を受けたものは無い。
— 内藤湖南 『平安朝時代の漢文學』 青空文庫