擦れっ枯らし
すれっからし
名詞
標準
shameless person
文例 · 用例
葛岡はしょうさい河豚のように黄ろく膨れて来まして、「擦れっ枯らし――君がこんな擦れっ枯らしとは思わなかった。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
世の中で擦れっ枯らしと酔払いに敵うものは一人もないんだ」 何か云うはずの小林は、この時返事をする代りにまた女伴の方を一順見廻した後で、云った。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
その時ようやく僕の敵でないという意味が分るから」「構わない、擦れっ枯らしに負けるのは僕の名誉だから」「強情だな。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
お六というのは、擦れっ枯らしと純情と、侠気と自堕落を兼ね備えたような、この社会によくある型の女、不きりょうではあるが、八五郎が強調したほど醜くはありません。
— お六の役目 『銭形平次捕物控』 青空文庫
ただ外国人の悲しさにはその発音に何処か東北|訛りのようなひびきがあって、それでいて云うことが恐ろしく巧者であるだけに、方々を渡り歩いた擦れっ枯らしの女給の言葉になっていることを、当人は夢にも知らないらしい。
— 谷崎潤一郎 『蓼喰う虫』 青空文庫
おれはこんな赤いすれっからしが本統にそれを直すかどうかと考へながら黙ってそれを見てゐた。
— 宮沢賢治 『あけがた』 青空文庫
そんなことであんたのようなすれっからしに初心な気持ちの芽が二度と生えると思って。
— 岡本かの子 『巴里祭』 青空文庫
私なんぞは、男の、それも、すれっからしと来ているのでございますから、たかが華族の、いや、奥さんの前ですけれども、四国の殿様のそのまた分家の、おまけに次男なんて、そんなのは何も私たちと身分のちがいがあろう筈が無いと思っていますし、まさかそんな、あさましく、くわっとなったりなどはしやしません。
— 太宰治 『ヴィヨンの妻』 青空文庫
作例 · 標準
彼は若いのに、夜の街ですっかり擦れっ枯らしになってしまった。
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世間の荒波に揉まれて、かつての純粋さは消え、擦れっ枯らしの大人になった。
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あの擦れっ枯らしの交渉術には、ベテランの社員も舌を巻いている。
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