草臥れ儲け
くたびれもうけ
名詞
標準
文例 · 用例
「おい、誰か僕と一緒に、骨折り損の草臥れ儲けに出掛ける物好きはないか。
— 牧逸馬 『双面獣』 青空文庫
しかしとうとう夜になって、草臥れ儲けで帰るのかと悲観していた程なので、欣しかったことはいうまでもない。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
」「きみの少女くさいところを狙ったのだろうが、この狙いは、ねらい損なんだね、きみなんかのように少女くさいのは却々手にのりそうで、いざとなると、ぴょんと跳ね上ってしまって草臥れもうけさ。
— 室生犀星 『蜜のあわれ』 青空文庫
頑固もいいが、立て通すつもりでいるうちに、自分の勉強に障ったり、毎日の業務に煩を及ぼしたり、とどのつまりが骨折り損の草臥儲けだからね」「ご免なさい。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
「本人の言ふ通りで、淀橋へ行くまでもなかつたやうで」 湯島の吉は草臥儲け見たいな顏をしてをります。
— 鬼女 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「何んだ、つまらねえ」「これで明日の仕事を休めば、飛んだ草臥儲けだ」「ざまア見やがれ」 バラバラと彌次馬の大群は、夜の町に散つて行きます。
— 寳掘りの夜 『錢形平次捕物控』 青空文庫
とんだ草臥儲けかも知れないが」 平次はそれっきり、老巡礼も、娘も見捨ててしまいました。
— お染の歎き 『銭形平次捕物控』 青空文庫
それから夕景まで、この探索は執拗に熱心に續けられましたが、人足共をヘトヘトに疲らせ、溜池を滅茶にかき濁らせただけ、錢箱は愚か、古下駄一つもあがらず、寶雲齋坊、眞つ先に立つて、數珠を打ち振り打ち振り指圖をして、草臥儲けに終る外はありませんでした。
— 鐘の音 『錢形平次捕物控』 青空文庫