年久しく
としひさしく
副詞
標準
for many years
文例 · 用例
年久しくも友の求めて居たものは、高貴なる貴族的の人格とその教養ある趣味性であつた。
— 愛の詩集の終りに 『愛の詩集』 青空文庫
然し後年、左様私が二十一歳の時、旅から帰って見たら、足掛三年ばかりの不在中に一家悉く一時耶蘇教になったものですから、年久しく堅く仕付けられた習慣も廃されて仕舞って、毎朝の務も私を限りに終りました。
— 幸田露伴 『少年時代』 青空文庫
童顏白髮にして年久しく住む。
— 泉鏡太郎 『唐模樣』 青空文庫
伊丹の城主、荒木村重につかえて横目役を勤め、年久しく主家を泰山の安きに置いた。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
で、この猫について、座の一人が、かつてその家に飼った三毛で、年久しく十四五年を経た牝が、置炬燵の上で長々と寝て、密と薄目を※くと、そこにうとうとしていた老人の顔を伺った、と思えば、張裂けるような大欠伸を一つして、(お、お、しんど)と言って、のさりと立った。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
蚊遣の煙古井戸のあたりを籠むる、友の家の縁端に罷來て、地切の強煙草を吹かす植木屋は、年久しく此の森に住めりとて、初冬にもなれば、汽車の音の轟く絶間、凩の吹きやむトタン、時雨來るをり/\ごとに、狐狸の今も鳴くとぞいふなる。
— 泉鏡花 『森の紫陽花』 青空文庫
琵琶は年久しく清川の家に養われつ。
— 泉鏡花 『琵琶伝』 青空文庫
近隣の人は皆年久しく住みたれど、そこのみはしばしば家主かわりぬ。
— 泉鏡花 『照葉狂言』 青空文庫
作例 · 標準
年久しく離ればなれになっていた故郷の友から、突然一通の手紙が届いた。
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その古い寺院は、年久しく地元の人々の信仰を集め、大切に守られてきた。
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「年久しくお仕えいたしましたが、本日をもって引退させていただきます」
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