様三
さまさん
名詞
標準
文例 · 用例
菅笠を目深に冠つて※に濡れまいと思つて向風に俯向いてるから顔も見えない、着て居る蓑の裾が引摺つて長いから脚も見えないで歩行いて行く、背の高さは五尺ばかりあらうかな、猪子しては大なものよ、大方猪ン中の王様が彼様三角形の冠を被て、市へ出て来て、而して、私の母様の橋の上を通るのであらう。
— 泉鏡花 『化鳥』 青空文庫
」 と納戸へ入って、戸棚から持出した風呂敷包が、その錦絵で、国貞の画が二百余枚、虫干の時、雛祭、秋の長夜のおりおりごとに、馴染の姉様三千で、下谷の伊達者、深川の婀娜者が沢山いる。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
特志で見回っているのが同様三艘――。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
年齢は法水と同様三七、八がらみ、血色のよいヤフェクト風の丸顔で額が抜け上り、ちょっと見は柔和な商人体の容貌であるが、眼だけは、切目が穂槍形に尖っていて鋭かった。
— 小栗虫太郎 『聖アレキセイ寺院の惨劇』 青空文庫
二様三様の心理は絡みあって、その持主たちを停頓させているばかりではない。
— 宮本百合子 『現代の主題』 青空文庫
「どうか神様三日以内にこの広島が大空襲をうけますやうに」 若い頃クリスチヤンであつた清二は、ふと口をひらくとこんな祈をささげたのであつた。
— 原民喜 『壊滅の序曲』 青空文庫
『文学評論』の新人座談会の記事は二様三様の意味をふくんで非常に興味あるものであった。
— 宮本百合子 『新年号の『文学評論』その他』 青空文庫
――三菱は前に二百万円を寄付したが、三井が今度三百万円寄付したので、百万円足して三井同様三百万円にすることにした。
— 戸坂潤 『社会時評』 青空文庫