明けやらぬ
あけやらぬ
形容詞-語幹
標準
still dark
文例 · 用例
あかつきの明けやらぬ闇に降りいでし雨を見てをり夜爲事を終へ 遠山の雲、襞から襞にかけておりてゐる白雲を、降りこめられた旅籠屋の窓から眺める氣持も雨のひとつの風情である。
— なまけ者と雨 『樹木とその葉』 青空文庫
あかつきの明けやらぬ闇に降りいでし雨を見てをり夜為事を終へ 遠山の雲、襞から襞にかけておりてゐる白雲を、降りこめられた旅籠屋の窓から眺める気持も雨のひとつの風情である。
— 若山牧水 『なまけ者と雨』 青空文庫
或日瀧口、閼伽の水汲まんとて、まだ明けやらぬ空に往生院を出でて、近き泉の方に行きしに、都六波羅わたりと覺しき方に、一道の火焔天を焦して立上れり。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
12苦心して学徳をつみかさねた人たちは「世の燈明*」と仰がれて光りかがやきながら、闇の夜にぼそぼそお伽ばなしをしたばかりで、夜も明けやらぬに早や燃えつきてしまった。
— RUBA'IYAT 『ルバイヤート』 青空文庫
その時から、又一睡して後であらうか、それとも、あの時の淡い目覚めの直ぐさま続きであつたものか――まだ明けやらぬ窓の下をゴトゴトと響きをたてて馬力の通る音を聴いた。
— 坂口安吾 『竹藪の家』 青空文庫
事のおこりは一昨日の午前四時、わしはまだ明けやらぬ夜空に愛用の天体望遠鏡をむけ、きらきらときらめく星の光をあつめていたが、その時驚くべし、遂に「火星兵団」という意味の光をつかまえたのである。
— 海野十三 『火星兵団』 青空文庫
案内役の田川君には気の毒であるが、未だ夜の明けやらぬうちに神宮へ参拝して、行く手にミソギを行う怪人物の待つあれば我も亦ミソギして技を競い、耳の中から如意棒をとりだし、丁々発矢、雲をよび竜と化し、寸分油断なく後れとるまじと深く心に期していた。
— 安吾・伊勢神宮にゆく 『安吾の新日本地理』 青空文庫
双翅類をば猟り集めまだ明けやらぬ晨のけはひを花々の密の槽へと飛ばすのか?
— OEVRES D'ARTHUR RIMBAUD 『ランボオ詩集』 青空文庫
作例 · 標準
明けやらぬの例文