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燃えさし

もえさし
名詞名詞-の形容詞
1
標準
ember
文例 · 用例
オルダス・ハクスレーの短篇『若きアルキメデス』には百姓の子のギドーが木片の燃えさしで鋪道の石の上に図形を描いてこの定理の証明をやっている場面が出て来るのである。
寺田寅彦 ピタゴラスと豆 青空文庫
燃えさしを床の上に投げ、また一本摩り、莨を吸付けながら、どうでもいいというようなる風にて戸の方を見る。
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 家常茶飯 青空文庫
背後の村には燃えさしの家が、ぷすぷす燻り、人を焼く、あの火葬場のような悪臭が、部隊を追っかけるようにどこまでも流れ拡がってついてきた。
黒島伝治 パルチザン・ウォルコフ 青空文庫
たゞしかし、湖畔五|里余り、沿道十四|里の間、路傍の花を損なはず、樹の枝を折らず、霊地に入りました節は、巻莨の吸殻は取つて懐紙へ――マツチの燃えさしは吹き消して、もとの箱へ納めましたことを憚りながら申し出でます。
泉鏡太郎 十和田湖 青空文庫
燃えさしの燐寸をト棄てようとして水に翳すと、ちらちらと流れる水面の、他の点燈に色を分けて、雛の松明のごとく、軸白く桃色に、輝いた時、彼はそこに、姉を思った。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
」と笑うと、ドシンと縁台へ腰を掛ける、と風に落ちて来る燃えさしが人よりも多い火の下の店頭で、澄まして林檎の皮を剥きはじめた。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
自分の家で、と云へば猶更です……書いてある事柄が事柄だけに、すぐにも燃えさしが火に成つて、天井裏に拔けさうで可恐い。
泉鏡太郎 艶書 青空文庫
燃えさしの蝋燭より、緋の鳥冠の鶏は、ちょっと扱いにくいかも知れない。
――(前題――楊弓) ピストルの使い方 青空文庫
作例 · 標準
昨夜の焚き火の燃えさしが、今朝になってもかすかに煙を上げていた。
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彼はタバコの燃えさしを灰皿に押し付け、重苦しいため息をついた。
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暖炉の中に残った燃えさしをきれいに片付け、新しい薪を準備した。
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