椰子油
やしゆ
名詞
標準
文例 · 用例
女按摩は球江の躯ぢゆうに椰子油をぬるぬると塗りたくりながら、固い掌でゆるくのの字を書くやうなしぐさで、油で濡れてゐる背中を揉んでゐる。
— 林芙美子 『ボルネオ ダイヤ』 青空文庫
兩岸の水の上の家々には椰子油の灯が螢の光といつしよに明滅してゐる。
— 林芙美子 『ボルネオ ダイヤ』 青空文庫
椰子油、椰子水、椰子酒の採収を初め、其他椰子の用途は頗る多いらしい。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
椰子油っていうのさ。
— 江戸川乱歩 『新宝島』 青空文庫
そういえば、椰子油のこと学校で教わったの思い出したよ。
— 江戸川乱歩 『新宝島』 青空文庫
ほんとうの椰子油製造工場では、いろいろこみ入った機械をつかって、進んだ方法で油をしぼっているのですが、そんなほん物のまねはとても出来ませんし、いくらかしこい哲雄君でも、そういうこみ入った機械のことを知っているはずはありません。
— 江戸川乱歩 『新宝島』 青空文庫
二挺の猟銃と弾丸はもとより、食料品、鍋や食器のるい、釣道具、麻縄、シーツその他の布るい、椰子油を入れた瓶とともしびの道具など、三人の家財道具の大部分がつみこまれ、少年達の外にポパイも眼鏡猿も鸚鵡も、家族のこらずが乗りくみました。
— 江戸川乱歩 『新宝島』 青空文庫