駆着
かけるぎ
名詞
標準
文例 · 用例
駆着けた警官の中に笠原信八郎氏が有った。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
が、女中を二人連れて看病に駆着けて来た母親は、娘が不行為とは考えない。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
翌朝館へ駆着けた時は既に納棺も済んでいた。
— 国枝史郎 『稚子法師』 青空文庫
何でごわりまするか、どちらぞ、御親類ででもおあんなさりまするならば、直ぐにこの足で駈着けましても宜しゅう存じまするで。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
――突然見附へ駈着けて、火の見へ駈上ろうと思ったがね、まだ田町から火事も出ずさ。
— 泉鏡花 『菎蒻本』 青空文庫
「はッ、」「き様、逢阪のあんころ餅へ、使者に、後押で駈着けて、今帰った処じゃな。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
もっとも直ぐにその日、一昨日でござりますな、少からぬ係合の知事様の嬢さんも、あすこの茶屋まで駈着けましたそうで。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
いや、無いとも限らん――有れば急病人の許から駈着けて、門を敲いても、内で寝入込んで、車夫をはじめ、玄関でも起さない処から、等閑な田舎の構、どこか垣の隙間から自由に入って来て、直ぐに脊伸で覗いた奴。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫