荷嵩
にがさ
名詞
標準
文例 · 用例
第一、荷嵩の割合に金目が揚がり、商品も小綺麗な代物なので、河岸の中でも羨まれる魚問屋の一軒だった。
— 岡本かの子 『とと屋禅譚』 青空文庫
結婚後一ヶ月目の年の暮から、私をこの海岸の旅館に寄越して置いて、自分は年始廻りやら、正月の交際を済まして五日の日に宿へ来た彼は、割合に荷嵩な手荷物やらゴルフの道具やらを持ち込んだ。
— 岡本かの子 『扉の彼方へ』 青空文庫
トランクが一杯なので、荷嵩を低くするためでもあつたが、愛子をつれてゐると、多勢の人に彼が誰であるかゞ直ぐ判るので、いくらか体裁を繕ふ意志も働いてゐないとは言へなかつた。
— 徳田秋聲 『歯痛』 青空文庫
実際世間といふものはいい加減なもので、肥後守が腕つ節の人一倍すぐれて強かつた人だけに、荷嵩になりさうな物だつたり、由緒がはつきり判りかねる品だつたら、その渡来の時日がぴつたり註文に合ふが、合ふまいが、そんなことには一向頓着なく、何もかもこの強者の肩に背負はすつもりで、「はて、こいつも肥後守ぢや。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
けれども大きな駱駝の荷物としてはその荷嵩はごく小さい。
— 河口慧海 『チベット旅行記』 青空文庫