従臣
じゅうしん
名詞
標準
文例 · 用例
建文|未だ死せず、従臣の中、道衍金忠の輩の如き策士あって、西北の胡兵を借るあらば、天下の事知る可からざるなり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
それについで死罪に処せられた従臣二十八人、同じく水戸藩士|二人、宍戸侯の切腹を聞いて悲憤のあまり自殺した家来数人、この難に死んだものは都合四十三人に及んだという。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
昨日は将軍家が江戸|東叡山の寛永寺を出て二百人ばかりの従臣と共に水戸の方へ落ちて行かれたとか、今日は四千人からの江戸屋敷の脱走者が武器食糧を携えて両総方面にも野州方面にも集合しつつあるとか、そんな飛報が伝わって来るたびに、彼の周囲にある宿役人から小前のものまで仕事もろくろく手につかない。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
氏康の軍勢は氏政従臣松田尾張入道、同左馬助、大道寺駿河守、遠山豊前守、波賀伊像守、山角上野介、福島伊賀守、山角紀伊守、依田大膳亮、南條山城守など三万余騎。
— 佐藤垢石 『老狸伝』 青空文庫
)然るにローマ帝国への侵入の時代に王や有力な首領やその従臣(vassal)などが出現し、やがて非戦闘的になった農民大衆と、王侯に奉仕する戦士とが分離するに至った。
— 日本の悲劇 『鎖国』 青空文庫
また小さい領地が世襲になって小さい従臣たちが経済的にも社会的にも浮び上ってくる。
— 日本の悲劇 『鎖国』 青空文庫
すなわち、武田伊那丸と従臣のふたりは、大九郎が桑名の陣を引きはらうと同時に、秀吉にわかれて小太郎山へかえるべく、徳川家の城地へ危険をおかして進んでいったという話。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
」「拙者か」「左様」「江戸表にご逗留中の大原勅使の従臣、三沢|蔵人でござるが」「あ」 台場兵たちは、銃口を惑わせて、明らかに、狼狽した。
— 吉川英治 『松のや露八』 青空文庫