老婆心
ろうばしん
名詞頻度ランク #44882 · 青空 69 例
標準
solicitude
文例 · 用例
余が新しい作家を紹介するのは、ミルを以て自ら任ずると云うより、かかる無責任な評論家の手から、望みのある人を救おうとする老婆心である。
— 夏目漱石 『長塚節氏の小説「土」』 青空文庫
青森の兄さんとも相談して、よろしくとりはからわれるよう老婆心までに申し上げます。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
「へんな老婆心を出すようだが、料理屋なら話して為替で払えばいいじゃないか」「そうも思ったんだが、実はその為替期間が切れて無効になってるんだよ」「無効になるまで、放って置いたのか」「忙しいから、つい……」 そういいわけをしていたが、だんだん聴いてみて、私は驚いた。
— 織田作之助 『鬼』 青空文庫
小学で理学を説伏しようとするようなことは感心出来ないが、一を忠とし、貫を恕とするようなことは、宋儒が物事の道理や本質を追求すること深く、老婆心が過ぎて、説き過ぎ解し過ぎて一貫の二字を弄くり過ぎた観がある。
— 幸田露伴 『一貫章義(現代訳)』 青空文庫
「それに、万策が尽きてしまって、金の出所が少しもないと云うのなら、兎も角だが、河野が金に困って居るのだろうと云う事も、僕達の老婆心から出た推測で、河野が自身で金に困ると云った訳じゃないんだ。
— 菊池寛 『神の如く弱し』 青空文庫
しかし、それは瀧田氏の老婆心で、僕等の間には、あの作品から、刺戟を受けるやうな、感情のわだかまりは少しもなかつた。
— 菊池寛 『世に出る前後』 青空文庫
さうしてお前さんに会うて話と謂ふは、決して身勝手な事を言ひに来たぢやない、やはり其方の身の上に就いて善かれと計ひたい老婆心切。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
尤も御身の場合は余程の物好きからでもありませうから別段に何とも申しませぬが、最早物好きなる旅も程好く打ち切つて負債の返却に取りかかつては如何かと老婆心をめぐらせます。
— 牧野信一 『風流旅行』 青空文庫
作例 · 標準
老婆心ながら申し上げますが、その計画は少し無理があるのではないでしょうか。
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「これは老婆心から言うのだが、もう少し服装に気をつけた方がいいぞ」と、彼は後輩に助言した。
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彼女の細かい注意は、本人にとってはただの老婆心から出たものだったが、相手にはお節介だと感じられた。
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