軽焼
かるやき
名詞
標準
文例 · 用例
仲よしの小鳥が嘴を接す時、歯の生際の嬰児が、軽焼をカリリと噛む時、耳を澄すと、ふとこんな音がするかと思う、――話は違うが、(ろうたけたるもの)として、(色白き児の苺くいたる)枕の草紙は憎い事を言った。
— 泉鏡花 『雛がたり』 青空文庫
ウィーンのある男は厳重なる検閲のもとにウインドボイテル(軽焼きまんじゅうの類)を六十九個平らげた。
— 寺田寅彦 『記録狂時代』 青空文庫
その次には硝子の箱に軽焼の霰が詰っていた。
— 夏目漱石 『永日小品』 青空文庫
お玉はきょう機嫌の好い父親の顔を見て、阿茶の局の話を聞せて貰い、広小路に出来た大千住の出店で買ったと云う、一尺四方もある軽焼の馳走になった。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
一 淡島氏の祖――馬喰町の軽焼屋 椿岳及び寒月が淡島と名乗るは維新の新政に方って町人もまた苗字を戸籍に登録した時、屋号の淡島屋が世間に通りがイイというので淡島と改称したので、本姓は服部であった。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
その中に同じ故郷人が小さな軽焼屋の店を出していたのを譲り受け、親の名を継いで二代目服部喜兵衛と名乗って軽焼屋を初めた。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
これが名物淡島軽焼屋のそもそもであった。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
二 江戸名物軽焼――軽焼と疱瘡痲疹 軽焼という名は今では殆んど忘られている。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫