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翻転

ほんてん
名詞
1
標準
文例 · 用例
高きより、風のただ中に、思ひ出の破片の翻転するをみたり。
中原中也 夏と私 青空文庫
或る店頭の大鍋で径一尺余に薄く円形をして伸ばされた麺子の皮が、調理人の手で巧みに翻転して焼かれるのを覗き込むと、調理人の五十|面が得意の笑を満たしながら、日本語で「ウマイよ」と云ひつつ、予等に円盤形の麺子の皮を持ち上げて示した様子は、甚だ親むべき好感的のものであつた。
附 満蒙の歌 満蒙遊記 青空文庫
古中条流はこう使うのだ見ておけ、――えィッ」 叫ぶなり又平は体を沈めて軍十郎の横胴へ一刀、と見る刹那、木剣は光のごとく翻転して面上へ尾を曳いた。
山本周五郎 半化け又平 青空文庫
△三原清宏――『南紀の浜』南紀地方色がよく出てゐる、熱つぽい南国の触感がある、植物の厚みや葉の飜転がよく出てゐない恨みがある。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫
そしてとりわけ思い泛ぶのは、その晩母の立ち去った後で、しみじみと寝台の上で眺めてみた、内飜転を手術したとかいう自分の脚の人知れぬ正体であった。
橘外男 陰獣トリステサ 青空文庫
雨………門を翔けぬける、一羽の燕の、飜転。
高祖保 青空文庫
魚は飜転し、頭を振り、尾で水を叩いた、そのとき鱗が金色に光った、鯉だ。
山本周五郎 青空文庫