舎唄
しゃうた
名詞
標準
文例 · 用例
ぼろぼろの襤褸を着て、青い鼻洟を垂らして、結う油もない頭髪を手拭いで広く巻いて、叔父の子を背負いながら、村の鎮守で終日|田舎唄を唄うころは無邪気であった。
— 田山花袋 『ネギ一束』 青空文庫
睡れずに過した朝は、暗いうちから湿った薪を炉に燻べて、往来を通る馬子の田舎唄に聴惚れた。
— 葛西善蔵 『贋物』 青空文庫
が、きょうびはあの飄逸な万橘の唄も、我らの欣喜渇仰するほどこの頃の寄席のお客には迎えられず春風|柳の田舎唄に一蹴されて、到底、そのかみの意気だにないという。
— 正岡容 『寄席行燈』 青空文庫
――と、外の方で、田舎唄だが、粋な声がふと聞えた。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
どこからか、田舎唄が聞えてきた。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
――と、遥か坂下の方で、もう姿の見えぬ酒売りの男の田舎唄が聞えていた。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫