蠢かす
うごめかす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to wriggle
文例 · 用例
何に致せ、古来学者を閉口させた平猴をコルゴと定めたは、予の卓見と大天狗の鼻を蠢かす。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
から騒ぎ騒ぐ野次馬、安価なる信仰家、単純なる心の尊敬すべき凡骨、神経の鋭敏と官能のデリカシイとに鼻|蠢かす歯の浮くような文芸家はいるが、人生に対する透徹なる批判と、纏綿たる執着と、真摯なる態度とを持して真剣に人生の愛着者たらんと欲する人は無い。
— 倉田百三 『愛と認識との出発』 青空文庫
そんなに戴くと胃吉や腸蔵がどんなに怒るか知れません、だがしかし大層好い匂いがしますな、非常に香しくってさも美味そうな匂いが」と頻に鼻を蠢かす。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
すると、この大騒動のまっただ中へ、耳を聾するばかりの轟々たるエンジンの地響を打たせ、威風堂々と乗り込み来たったのは、豪猪の如き鋭い棘を蠢かす巨大なる野生|仙人掌をもって、全身隙間なく鎧いたる一台の植物性大|戦車。
— 南風吹かば ――モンテ・カルロの巻―― 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
毛虫の毛を逆立て芋虫の角を動し腹を蠢かすさまの恐しきを思えば、庭上寧ろ花なきに如かず。
— 永井荷風 『偏奇館漫録』 青空文庫
「親分、こいつを見て驚かなかった日にゃ」 自分の仕事のように、鼻を蠢かすガラッ八。
— 欄干の死骸 『銭形平次捕物控』 青空文庫
この風に七分の帆を張れば、明日の夕方までには海上三十里を渡いて見せまっしょ……と自慢まじりに鼻をうごめかすのであった。
— 夢野久作 『名娼満月』 青空文庫
「鼻にかける」という表現は、前の「鼻うごめかす」というのと同じような心理状態から出て来るものであります。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
作例 · 標準
例句