山童
さんどう
名詞
標準
child raised in the mountains
文例 · 用例
)そいつは金子を使ったでしょうが、こっちは素寒貧で志を女郎に立てて、投げられようが、振られようが、赭熊と取組む山童の勢いですから、少々薄いのが難だけれど――すなおな髪を、文金で、打上った、妹弟子ごときものは、眼中になかったのです。
— 泉鏡花 『白花の朝顔』 青空文庫
それからずっと後の天明年間に書かれた橘|南渓の「西遊記」にも、九州の深山には山童というものが棲んでいるの、山女というものを射殺したという記事が見えるから、その昔の文禄年代には、ここらにどんな物が棲んでいなかったとも限らない。
— 岡本綺堂 『馬妖記』 青空文庫
恋ひわびて死ぬる薬のゆかしきに雪の山には跡を消なまし 死を求める雪山童子が鬼に教えられた偈の文も得たい、それを唱えてこの川へ身を投げ、亡き人に逢おうと薫が思ったというのは、あまりに未練な求道者というべきである。
— 総角 『源氏物語』 青空文庫
その起源は非常に遠くて、北胡の侵入時代だと云いますが、ハッキリ白蓮会の名を、世間へ印象させたのは元の順帝の至平十年で、韓山童という人物だそうです。
— 国枝史郎 『雑草一束』 青空文庫
佛本生傳に從へば、釋迦は、その前生に於いて雪山童子であつたとき、半偈を聽かむがために身を投げ、薩食を求めて自己の肉體に供養することを憚らなかつた。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第三』 青空文庫
また熊本県下の葦北郡辺りにては、河童と山童とは同種にして、春の彼岸より秋の彼岸までは川に入って河童となり、秋の彼岸より春の彼岸までは山に入って山童となると信じておる。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
その地の方言にて山童を山ワロウという、あるいはガゴともいう。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
山童の挙動をたずぬるに、形を見ることなく、音声と足跡に触るるのみ。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
作例 · 標準
九州の山奥には、河童が冬になると山へ入って山童になるという伝承がある。
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山道を歩いていると、木々の間から山童がこちらを覗いているような気がして足が早まった。
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いたずら好きの山童に道を惑わされないよう、地元の人は山の神に祈りを捧げる。
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