含み綿
ふくみわた
名詞
標準
wad of cotton (esp. used in dentistry)
文例 · 用例
で、なぜそうしなくてはならぬかと申せば、大谷勇吉の『顔粧百伝』や三世|豊国の『似顔絵相伝』などにも挙げられておりますとおりで、鉄漿を含みますと、日頃含み綿をする女形にもその必要がなく、申せば、顔の影と明るみから、対照の差を奪ってしまうからなのでございましょう。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
で、なぜそうしなくてはならぬかと申せば、大谷勇吉の『顔粧百伝』や三世豊国の『似顔絵相伝』などにも挙げられておりますとおりで、鉄漿を含みますと、日頃含み綿をする女形にもその必要がなく、申せば、顔の影と明るみから、対照の差を奪ってしまうからなのでございましょう。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
左の頬だけへウンと沢山、含み綿をしているためだろう。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
痣と膏薬と含み綿、そいつさえ取ればピンシャンとした、とても綺麗な女になる。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
出て来て正体をおさらしよ」「そうだねえ」と云いながら、木蔭から出たのは荻野八重梅、含み綿を取り痣を拭き、膏薬をひっぺがした立派な顔を、常夜燈の灯影へ突き出したが、「浜路さんにお仙さん、何んとも申し訳ございませんねえ」 まずこう云ったものである。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
面白いな」「だつて、どう見たつてあの糞坊主は、顏や姿を拵へて居ますよ」「どんな具合に」「眼尻に紅を差して、顏一面に煤と砥の粉を塗つて、含み綿をして顏をふくらませて居るに違ひありません」「フーム」「それだけなら兎も角、あの總髮は鉢卷をして居るから誤魔化されたが、間違ひなく鬘ですよ。
— 地中の富 『錢形平次捕物控』 青空文庫
悪魔の製造工場「僕は明智小五郎だよ」 野村秘書官は、そう云いながら巧妙な鬘や附眉毛や含み綿を取除いてつるりと顔を撫で下した。
— 江戸川乱歩 『猟奇の果』 青空文庫
頬をフックラさせる為には、含み綿の代りに、その部分へパラフィンを注射すればよい。
— 江戸川乱歩 『猟奇の果』 青空文庫
作例 · 標準
歯科治療の際、口の中に含み綿を入れた。
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止血のために、傷口に清潔な含み綿を当てる。
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痛む場所に含み綿を当てて、一時的にしのいだ。
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