偲ばれる
しのばれる
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to be brought to mind
文例 · 用例
瓦に草が生えている、それが今雨に湿れているので甚く古びて重そうに見えるが、とにかくかなりその昔の立派さが偲ばれると同時に今の甲斐なさが明らかに現われているのであった。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
電話さえ無い始末、内証も偲ばれる。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
……何處ともなしに見る内に、潰しの島田に下村の丈長で、白のリボンが何となく、鼈甲の突通しを、しのぎで卷いたと偲ばれる。
— 泉鏡太郎 『松の葉』 青空文庫
――座敷も、趣は變つたが、そのまゝ以前の俤が偲ばれる。
— 泉鏡太郎 『春着』 青空文庫
娘は、若い時になら自分よりも器量よしだったに違いない面影の偲ばれる母親が、そんなに早く青春から見捨てられてしまった運命を考えて胸を窄めた。
— 渡辺温 『或る母の話』 青空文庫
それが今雨に湿れてゐるので甚く古びて重さうに見えるが、兎に角可なり其昔の立派さが偲ばれると同時に今の甲斐無さが明らかに現はれてゐるのであつた。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
――蘆の上をちら/\と舞ふ陽炎に、袖が鴎になりさうで、遙に色の名所が偲ばれる。
— 泉鏡花 『城崎を憶ふ』 青空文庫
おまえの容貌は純真の美そのものであると共に家附の娘のウール・ムッター(根の母)の格が豊かにしっかりした顎の辺の肉附に偲ばれる。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
彼の優しい笑顔は、今でも時折、私の心に偲ばれる。
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古い写真を見ると、亡き祖母との楽しい思い出が偲ばれて、胸が熱くなる。
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この歌を聴くと、若かった頃の情熱が偲ばれて、少し切ない気持ちになる。
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