懐炉灰
かいろばい
名詞
標準
fuel source for a (pocket) body warmer
文例 · 用例
例えば短時間の強い光源としてのアンダーソンの針金の電気爆発を使う代りに水銀のフィラメントの爆発を使ったり、また電扇の研究と聯関して気流の模様を写真するために懐炉灰の火の子を飛ばせるといったようなことも試みた。
— 寺田寅彦 『工学博士末広恭二君』 青空文庫
別に案ずるまでもない、同町の軒並び二町ばかり洲崎の方へ寄った角に、浅草紙、束藁、懐炉灰、蚊遣香などの荒物、烟草も封印なしの一銭五厘二銭玉、ぱいれっと、ひーろーぐらいな処を商う店がある、真中が抜裏の路地になって合角に格子戸|造の仕舞家が一軒。
— 泉鏡花 『葛飾砂子』 青空文庫
」 叔母は母の懐炉に入れる懐炉灰を焼きつけていた。
— 芥川龍之介 『お律と子等と』 青空文庫
種痘はペン先の古きを砥いで之を行ひ、注射の針は八回に及ぶも之を替へず、下痢止めには懐炉灰を飲ませ、細君のお産は三日目に床上げをさせるのである。
— 岸田國士 『風邪一束』 青空文庫
お久が懐炉灰の火を直すので、手が塞がっている隙に、要は気を利かして、「いかがです、胃袋の方へもう少し懐炉をお入れになったら」と、これも御持参の錫の銚子を取り上げて云った。
— 谷崎潤一郎 『蓼喰う虫』 青空文庫
その麻殻からは懐炉灰が作られます。
— 柳宗悦 『手仕事の日本』 青空文庫