前景気
まえげいき
名詞
標準
prospect
文例 · 用例
引手茶屋で飲んだのが、明日は名におう堺町|葺屋町の顔見世、夜の中から前景気の賑いを茶屋で見ようと、雅名を青楼へ馳せず芝居に流した、どのみち、傘雨さん(久保田氏)の選には入りそうもないのが、堀から舟で乗出した。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
二十九日は打ちどめの花火というので、柳橋の茶屋や船宿では二十日頃からもうその準備に忙がしそうであったが、五月の陽気な川開きとは違って、秋の花火はおのずと暗い心持ちが含まれて、前景気がいつも引き立たなかった。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
普段ならば人々は見向きもしないのだが、畑作をなげてしまった農夫らは、捨鉢な気分になって、馬の売買にでも多少の儲を見ようとしたから、前景気は思いの外強かった。
— 有島武郎 『カインの末裔』 青空文庫
天下一の虚堂墨蹟1 今日新聞紙を見ると、紀州徳川家では家什整理のため、四月上旬東京美術倶楽部で書画骨董の売立入札を催すはずで、出品数は三百点、大変の前景気だそうだ。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
そして私の前景気は、じっさい素晴らしかった。
— 平林初之輔 『私はかうして死んだ!』 青空文庫
左団次一座が麻布の劇場に出勤するのは今度が初めである上に、震災以後東京で興行するのもこれが初めであるから、その前景気は甚だ盛んで、麻布十番の繁昌にまた一層の光彩を添えた観がある。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
実際、新富座の「め組の喧嘩」の方が前景気は遥かに好かった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
さなきだに前景気の思わしくないところへ、さらに宣伝の取消しなどを出して、すこしく器量を下げた歌舞伎座は、いよいよその前途が悲観されるように思われたが、さて開場して見ると、それは案外の景気であった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
作例 · 標準
経済学者は、現在の好景気は前方にある不況の兆候ではないかと分析した。
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彼の事業は前方から明るい兆しが見え始めたばかりだ。
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市場調査の結果、製品に対する前方での需要が非常に高いことが判明した。
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