詩嚢
しのう
名詞
標準
文例 · 用例
今わたくしの許に帰省詩嚢と云ふ小冊子がある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
そこで達夫等はこれを帰省詩嚢を刻する資に充てたのださうである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
帰省詩嚢は文化十三年丙子の秋、霞亭が父適斎道有の七十の寿宴に侍せむがために、廉塾を辞して志摩国的屋に帰つた有韻の紀行である。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
わたくしは此帰省詩嚢中の詩に、霞亭が既に娶つてゐた証を見出し、又これを評した亀田鵬斎の語に、其婚姻がしかも成後未だ久しきを経なかつた証をも見出したのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
そしてこれがために霞亭の帰省詩嚢を引くこととしたのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
詩嚢の五古の長篇に、丙子の歳|閏八月二十五日より二十七日に至る遭遇を叙したものがある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
何時娶つたかの問題は、帰省詩嚢中の霞亭の詩を得て稍解決に近づいた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
彼詩嚢を齎して塾に返つた帰省は、霞亭が既に娶つて未だ仕へざる間にある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫