屑買い
くずかい
名詞
標準
文例 · 用例
入浴時間 十五分 規定の時間を守らざるものは入浴の順番取りかえることあるべし 警察の留置場にいたときよく、言問橋の袂に住んでいる「青空一家」や三河島のバタヤ(屑買い)が引張られてきた。
— 小林多喜二 『独房』 青空文庫
二 春桃は、徳勝門の城壁に沿った廂房に暮している三十歳ばかりの、すっきりとした清潔ずきの屑買い女である。
— 宮本百合子 『春桃』 青空文庫
此家へお茶漬お艶が、近江屋を虐めた帰り毎夜のように立廻ることを見極めたのは、たしかに葬式彦兵衛が紙屑買いの拾物であった。
— お茶漬音頭 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
その嫖客たるや大変物で、折助や船頭や紙屑買いや、座頭や下職や臥煙などで最下等の部に属している、そういったような人間どもであった。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫
孝子は新体詩を好んだので、美妙が、美しい詩ばかりでなく、「貧」というのでは、紙屑買いをうたっているといえば、錦子は、坑夫の詩もあるし、車夫の小説もあると負けずに言う。
— 長谷川時雨 『田沢稲船』 青空文庫
あのお松とても生来が、それほど馬鹿ではなかったはずですから、尋ね出して聞いてみたら何か事情があるかも知れません」 十三 七兵衛が最初この家へ入った時から見え隠れについて来て、今まで路地内や表通りをうろうろしていた一人の紙屑買いが、いま七兵衛が出かけると、またそのあとをついて行きます。
— 鈴鹿山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
暫らく立って見ていると、「もし旦那」 後ろから呼びかけたのは紙屑買い。
— 鈴鹿山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
それでは旦那、これから私がその娘さんのいるところへ御案内をしてしまいましょう」 それで二人が神楽坂のところまで来ると、紙屑買いは足が痛い痛いと言い出す。
— 鈴鹿山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫