紅霞
こうか
名詞
標準
crimson mist
文例 · 用例
冬は多く北風吹き、火のあやまちは冬多きものなれば、怪むべくもあらぬ事ながら、東京の大火を叙せんとて、心も無く、北へ行く雲に火の色うつりて天は紅霞のわたれるが如し、など別の故も無きに筆を舞はして記さば、如何に見苦しきものに老いたる人などの見なさん。
— 幸田露伴 『雲のいろ/\』 青空文庫
朝日が日向灘から昇ってつの字崎の半面は紅霞につつまれた。
— 国木田独歩 『鹿狩り』 青空文庫
ところどころに紅霞があった。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
(「モダン日本」昭十二・七・一) そよかぜ あるかぎり展開かれた麥畑を地の色にして、岡を越え、河に絶たれては打ちつづく桃の花の眺めは、紅霞といふ文字はこれから出て、此野を吹く風が、都の空をも彩どるではなからうかと思ふやうに眺められる。
— 長谷川時雨 『春』 青空文庫
江戸は紅霞に埋ずもれてしまった。
— 国枝史郎 『銅銭会事変』 青空文庫
紅霞の中からボーンと響く。
— 国枝史郎 『銅銭会事変』 青空文庫
峠続きの南に一きわ高い持方村の男体山は、頂は円く東面はなだらかに、西側は急崖を連ねて、紅葉の色が一しお冴え、一団の紅霞が屯しているようで、少なからず登高慾を唆られた。
— 木暮理太郎 『四十年前の袋田の瀑』 青空文庫
父親の膝の上に――眠元朗はその娘の髪の上に自分の手を置いて、悲しげに桃花村を罩めている紅霞をながめた。
— 室生犀星 『みずうみ』 青空文庫
作例 · 標準
朝焼けの空には、美しい紅霞がたなびいていた。
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山の頂から見る夕焼けは、紅霞に染まり幻想的だった。
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画家は、画面いっぱいに紅霞を描き、情感を表現した。
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