嬉しがらせ
うれしがらせ
名詞
標準
flattery
文例 · 用例
殊に両人ともまだ琉球のことばを忘れて居ないで、たやすく思ふまゝに言ふことが出来て居たといふことは謝源をムシヤウに嬉しがらせた。
— 太宰治 『地図』 青空文庫
さらに気をまわせば、吉弥は僕のことについていい加減のうそを並べ、うすのろだとか二本棒だとか、焼き餅やきだとかいう嬉しがらせを言って、青木の機嫌を取っているのではないかとも思われた。
— 岩野泡鳴 『耽溺』 青空文庫
「きっと身受けして本妻に」 と行く先々で嬉しがらせる金鎖……。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
「ハツハツハ……五十三で死んでしまつては親父も気の毒には気の毒だが、それもまア好いだらうさ、あと十年生きたところで僕が親父を嬉しがらせることがあるとは思へない。
— 牧野信一 『父の百ヶ日前後』 青空文庫
初めて、新調の羽織、袴を着て出かけることが滝野を可成り嬉しがらせた。
— 牧野信一 『蝉』 青空文庫
二人はこんな事で若い寡婦を嬉しがらせる事なら、自分達の顔一杯|楽書をしても苦しくないと思つた。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
「お玉はこのおばあさんを担ぐつもりずらに」 とおげんは笑って、あまりに突然な姪の嬉しがらせを信じなかった。
— 島崎藤村 『ある女の生涯』 青空文庫
後生ですから『奥さん』だけは廃して頂戴よ」 こころやすだてから出たこの御言葉は、言うに言われぬほど男の心を嬉しがらせたようでした。
— 島崎藤村 『旧主人』 青空文庫
作例 · 標準
例句