不如意
ふにょい
形容動詞名詞
標準
contrary to one's wishes
文例 · 用例
山の祖神の翁に、噎返るような怒りと愛惜の念、また、不如意の口惜しさ、老いて取残されるものの寂しさがこもごも胸に突き上げて来た。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
若しそれが恋とよばれるならば、彼の恋は不如意な恋だった。
— 黒島伝治 『渦巻ける烏の群』 青空文庫
そして自分の不如意や病気の苦しみに力強く堪えてゆくことのできる人間もあれば、そのいずれにも堪えることのできない人間もずいぶん多いにちがいない。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
元来正賓は近年逆境におり、かつまた不如意で、惜しい雲林さえ放そうとしていた位のところへ、廷珸の侮りに遭い、物は取上げられ、肋は傷けられたので、鬱悶苦痛一時に逼り、越夕して終に死んでしまった。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
この一と夏の海水浴の不首尾は実に人生そのものの不首尾不如意の縮図のごときものであった。
— 寺田寅彦 『海水浴』 青空文庫
涙も襦袢の袖口で一寸抑えて仕舞ったが、蓑吉と同じ炬燵にいた室子は、この光景を見て、何とも仕様のない、人間の不如意の思いが胸に浸み入った。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
下 眞田家の領地信州川中島は、列國に稀なる損場にて、年々の損毛大方ならざるに、歴世武を好む家柄とて、殖産の道發達せず、貯藏の如何を顧みざりしかば、當時の不如意謂はむ方無かりし。
— 泉鏡太郎 『十萬石』 青空文庫
寶暦五年春三月、伊豆守江戸に參覲ありて、多日在府なされし折から、御親類一同參會の事ありき、幼君其座にて、「列座の方々、いづれも豫て御存じの如く、某勝手不如意にて、既に先年公義より多分の拜借いたしたれど、なか/\其にて取續かず、此際家政を改革して勝手を整へ申さでは、一家も終に危く候。
— 泉鏡太郎 『十萬石』 青空文庫
作例 · 標準
人生は、ままならぬことばかりで、いつもどこか不如意なものだ。
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彼は自らの不如意な境遇を嘆き、酒に溺れるようになった。
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計画通りに進まないプロジェクトに、彼は不如意を感じていた。
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標準
short of money
作例 · 標準
給料日前で、最近ずっと不如意な生活を送っている。
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彼は見栄っ張りで、いつも不如意なくせに高級品ばかり買っている。
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「申し訳ないが、今月は不如意でね。少し貸してもらえないだろうか。」
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