鯨幕
くじらまく
名詞
標準
black and white striped curtain (used at funeral service)
文例 · 用例
校舍をめぐらした紅白の鯨幕が風をはらんで獅子舞ひのやうに見えた。
— ――北海道の旅より―― 『摩周湖紀行』 青空文庫
千光寺山には紅白の鯨幕がちらほら見えた。
— 林芙美子 『田舎がえり』 青空文庫
四 門前には、白黒の鯨幕を張りめぐらし、鼠いろの紙に忌中と書いたのが、掲げてある。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
白黒の鯨幕、四|旒の生絹、唐櫃、呉床、真榊、四方流れの屋根をかぶせた坐棺の上には、紙製の供命鳥をかざり、棺の周囲には金襴の幕……昔は神仏まぜこぜ、仏式七分に神式三分の様式なんです。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
鼠木戸を二カ所につくって三方に桟敷をしつらえ、まンなかの空地へ鯨をころがしてこれを鯨幕で四方からかこい、いよいよ客がつまると一挙にぱッと幕を取りのけ、黒天鵞絨に金糸銀糸で鯨波を刺繍した裃を着た美しい女の口上つかいが鯨の背に乗って口上をのべる。
— 両国の大鯨 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
しょうしょう吐気が来かかったころに、ボーボーと鯨船で吹く竹法螺の音が聞え、それがきっかけで、白黒だんだらの鯨幕がさッと取りはらわれる。
— 両国の大鯨 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
鯨幕をはりめぐらした玄関から、故人の柩の前まで、更にそこから出口まで、白布がしきつめられ、柩の横に、礼装の親族が立ち並んでいた。
— 宮本百合子 『二つの庭』 青空文庫
十四 これが、ほんとの一国対一国の煙火陣ならば、鯨幕をひき、押太鼓、陣羽織、あだかも戦場の対陣のような空気が立つところであるが、今夜は、藩の次席家老のせがれと一煙火師との果し合いだから、暗夜の大河に人影はほんの僅か、寂寞として、用意の足音もいと静かである。
— 吉川英治 『銀河まつり』 青空文庫
作例 · 標準
お葬式では、祭壇の周りに鯨幕が張られていた。
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故人を偲ぶ厳粛な場に、鯨幕の白黒の縞模様が静かに映えていた。
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弔問客は、鯨幕の下で静かに一礼した。
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