阿魔
阿魔
名詞
標準
文例 · 用例
すると刑事は一枚の調査を私に手渡ししながら、「――おい、しっかりしろ、あの娘はとんでもない阿魔だぞ。
— 吉行エイスケ 『大阪万華鏡』 青空文庫
「危え、危え、ええ危えというに、やい、小阿魔女め。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
唐人の阿魔なんぞに惚れられやあがつて、この合の子め、手前、何だとか、彼だとかいふけれどな、南京に惚れられたもんだから、それで支那の介抱をしたり、贔負をしたりして、内幕を知つててもいはねえんぢやあねえか。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
翌晩も、また翌晩も、連夜の事できっと時刻を違えず、その緑青で鋳出したような、蒼い女が遣って参り、例の孤家へ連れ出すのだそうでありますが、口頭ばかりで思い切らない、不埒な奴、引摺りな阿魔めと、果は憤りを発して打ち打擲を続けるのだそうでございまして。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
行軍将棊でもな、間者は豪いぜ、伴内阿魔。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
天道時節ここだ思うて、(阿魔覚悟があるぞ!
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
ほら、こないだ総曲輪で、姉やに掴まった時ね、あの昼間だ、あの阿魔、知事の娘のせいでもあるまいが、何だか取難かったよ、夜店をぶらついてる奴等の簪を抜くたあなぜか勝手が違うんだ。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
滝の響を曇天に伝えて聞える、小川の彼方の森の方を、屹と見て、すっくと立って、「あの阿魔がかい、そいつあ危え!
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫