謡
うたい
名詞頻度ランク #35756 · 青空 1047 例
標準
noh chanting
文例 · 用例
のみならず、此処には、我が民謡の精神は実になみ/\としてゐて、これは、詩書を手にする程の人には最も直ちに、感じられる底のものである。
— 中原中也 『宮沢賢治全集』 青空文庫
此の我々の感性に近いもの、寧ろ民謡でさへある殉情詩が、此の殉情的な国で、今迄読まれなかつたなぞといふことは不思議だと、今度此の全集の第一巻が出た後では、諸君も必ずやさうお思ひになることと思ひます。
— 中原中也 『宮沢賢治全集刊行に際して』 青空文庫
然るに「あなたと呼べば何だいと答へる」や「忘れちや厭よ」の歌謡には、そのメロヂイにもその歌詞にも、全然リリシズムといふものが無いのである。
— 萩原朔太郎 『流行歌曲について』 青空文庫
例えばこの句の場合で、「酒屋」とか「謡」とかいう言葉を使えば、句の情趣が現実的の写生になって、句のモチーヴである秋風落寞の強い詩的感銘が弱って来る。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
たしか謡曲や仕舞も上手であったかと思う。
— 寺田寅彦 『追憶の医師達』 青空文庫
少し厭き気味になると父上に謡をうたえの話をせよのとねだっているうちに日が西に傾く。
— 寺田寅彦 『車』 青空文庫
その前に据えた机の上にのせたポータブルの蓄音機から何かは知らないが童謡らしいメロディーが陽気に流れ出している。
— 寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』 青空文庫
この幼い子供達のうちには我家が潰れ、また焼かれ、親兄弟に死傷のあったようなのも居るであろうが、そういう子等がずっと大きくなって後に当時を想い出すとき、この閑寂で清涼な神社の境内のテントの下で蓄音機の童謡に聴惚れたあの若干時間の印象が相当鮮明に記憶に浮上がってくる事であろうと思われた。
— 寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』 青空文庫
作例 · 標準
例句
ウィキペディア
謡(うたい)とは能の声楽(言葉・台詞)にあたる部分のこと。また、それのみを謡うこともいう。大和田建樹によると、「うたう」という動詞の名詞形であるが、詠歌や小唄などと区別するため「うた」でなくて「うたい」と読ませたという。江戸時代までは「謡」とだけ言い、「謡曲」という言葉が使われ始めたのはそれ以降である。
出典: 謡 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0