帰思
帰思
名詞
標準
文例 · 用例
裏を通る上り下りの汽車の響きまでがいやに帰思を催させる。
— 大杉栄 『獄中消息』 青空文庫
一般の人、殊に妻子などありてやや年取りたる人が金州の市街の不潔なると軍隊の糧食の旨からぬとに因りて皆帰思|頻りなる時に際してわれは市街の不潔をも嫌はず食料の高野豆腐凍菎蒻のみなるをも厭はずなほ長く従軍せんことを欲せしなり。
— 正岡子規 『従軍紀事』 青空文庫
是においてか同行者中少しはくつろぎたりとてやや帰思を緩うする者あり。
— 正岡子規 『従軍紀事』 青空文庫
然り而して待遇厚きを加ふるごとにわが帰思最も切なり。
— 正岡子規 『従軍紀事』 青空文庫
秋来見月多帰思自起開籠放白※ 今は春だし、文鳥だし、連想はちぐはぐなようだが、私にとって或る切なものがあった。
— 宮本百合子 『春』 青空文庫
「秋来見月多帰思」境遇の上から実感に犇々と迫るものがあったのだ。
— 宮本百合子 『春』 青空文庫
嘉永庚戌|俄ニ帰思アリ。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫