口拍子
くちびょうし
名詞
標準
counting time orally
文例 · 用例
」と野幇間の口拍子。
— 泉鏡太郎 『畫の裡』 青空文庫
人は両肌脱いでしいしい口拍子を取って馬を洗う。
— 伊藤左千夫 『新万葉物語』 青空文庫
山々かすみいりあひの鐘はなりつゝ野の牛は徐に歩み歸り行く…… やがて羊の鈴が聞え、梟が月に訴ふるといふその詩のはじめの方の句が、今でも切れ切れながら口拍子に乘つて思はず吟じ出されることがある。
— 蒲原有明 『創始期の詩壇』 青空文庫
をち方のあは野の雉子とよもさず……小林に我を引入れて姦し人の面も知らず……(巫女の諷謡)被射鹿をつなぐ川辺の若草の……(斉明天皇)と言ふやうに、極めて部分的ではあるが、単なる口拍子に乗つた連ね文句ではなく、外界を掴む客観力の確かさがある。
— 折口信夫 『叙景詩の発生』 青空文庫
私は、ほかひ人の手で、諸国に持ち歩かれた物は、固定の儘を伝へる訣に行かないで、時々口拍子から出る修正が加はり/\して、後飛鳥期の物と、直に続く様に見えるのではないかと考へて居る。
— 折口信夫 『叙景詩の発生』 青空文庫
ほかひゞと自身すら古物語の改作とは心づかずに事情のあうて行くまゝに、段々謡ひ矯め、口拍子に乗せ易へて行つたに違ひない。
— 折口信夫 『相聞の発達』 青空文庫
此には、一つ前の民謡の型として、尚勢力を持ち続けて居た結集唱歌出身の旋頭歌の口拍子が、さうした第三句游離の形と発想とを誘うたのである。
— 万葉集以後の歌風の見わたし 『短歌本質成立の時代』 青空文庫
さうして、尚行はれてゐる短歌の古い諷誦法「57・5・77」型の口拍子が、却つて旋頭歌の上に移つて来て「57・7・57・7」又は「57・7・577」或は「57・75・77」となり、遂には「5・77・577」と言つた句法まで出来て行つた。
— 万葉集以後の歌風の見わたし 『短歌本質成立の時代』 青空文庫
作例 · 標準
「ワン、ツー、スリー」と口拍子をとりながら、ダンスのステップを確認した。
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先生が口拍子でリズムを刻んでくれたおかげで、難しい演奏パートを乗り切れた。
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彼は無意識に口拍子を打ちながら、複雑な計算問題を解いていた。
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