薬療
やくりょう
名詞
標準
文例 · 用例
青森の親元へ沙汰をする、手当薬療、息子の腰が立つと、手が切れた。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
虫の害に遇って枯れようとする樹が有るとすると、これを薬療して蘇生復活させるのもまた植福である。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
親切な若い附添婦が私の子供を、いたわり可愛がってくれるのがその頃の私の病苦の何よりの薬療であった。
— 鷹野つぎ 『窓』 青空文庫
幕府の主旨は、すべて人民は、将軍家のみならず畜生にも仕え、もし畜生の病み傷つくときには、人間の子に喰わせる糧はなくとも、女房に着せる衣はとぼしくとも、質をおいてでも、犬医者をむかえ、薬療手当をしてやらなければ、掟に問われ、厳科に処せられるぞ――といわぬばかりである。
— 吉川英治 『大岡越前』 青空文庫
※蠧の害に遇つて枯死に垂んたる樹が有るとすれば、之を藥療して復活蘇生せしむるのも亦植福である。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
兔に角父母の爲め、若くば舅姑の爲め、自己の股肉を割いて藥療に供した、所謂孝子孝女は、唐宋以後の正史野乘に疊見して居つて、一々列擧するに堪へぬ。
— 桑原隲藏 『支那の孝道殊に法律上より觀たる支那の孝道』 青空文庫