腕首
うでくび
名詞
標準
wrist
文例 · 用例
「あなたは、何をなさるのです」 耳許で叱り咎めるような声がするとともに右の腕首をぐいと捉んだ者があった。
— 田中貢太郎 『白っぽい洋服』 青空文庫
』と力をそへるやうに彼女の腕首をつよくおさへた。
— 素木しづ 『かなしみの日より』 青空文庫
十二時までにお帰りよ、さあ、この時計を御身へ――と僕は、自身の武骨な時計を脱して妻の腕首にしつかり巻きつけ、夜半再び相まみへるまでの無事を祈る!
— 牧野信一 『川蒸気は昔のまゝ』 青空文庫
美奈子の心の大きな動揺を、夢にも知らない瑠璃子夫人は、その真白な腕首に喰い入っている時計を、チラリと見ながら独言のように呟いた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
寅二郎は、自分の指の股や腕首に、四、五日前からできている腫物が膿を持っているのに気がついた。
— 菊池寛 『船医の立場』 青空文庫
鎌倉の宿を立った朝、彼は自分の指間や腕首や肱に、小さいイボのようなぶつぶつがいくつもできているのを知った。
— 菊池寛 『船医の立場』 青空文庫
と――はしなくも名人の目に強く映ったものは、火にかざした女の両腕首に見える紫色のなまなまとしたあざのあとです。
— 足のある幽霊 『右門捕物帖』 青空文庫
六十を過ぎたちょぼくれおやじに、そなたのような年の違いすぎるあだ者が囲われ者となっていると聞かば、両腕首のあざのあとも何の折檻かおおよそ察しはついたが、思うに、そなた眠白の情をいとうているな」「はい……ご眼力恐れ入ってござります。
— 足のある幽霊 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
例句