幻辞.com

悟り顔

さとりがお
名詞
1
標準
文例 · 用例
――日本のはそうでなく、根本的に詩そのもの、ヒューマニチイそのものを紛失させて、俗物的に納ったり、野狐禅的に悟り顔をすることで、自ら得意としているのだからたまらない、畢竟彼等は、自然主義の精神を履きちがえているのである。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
すなわち、きっと悟り顔であること。
太宰治 古典竜頭蛇尾 青空文庫
悔いあらための、いまは行いすました悟り顔、救世軍か何か。
太宰治 春の盗賊 青空文庫
だまって虚栄と、肉体の本能と二つだけのような顔をしてあげてやっているのに、そうすると、いよいよ男は悟り顔してそれにきめてしまうもんだから、すこし、おかしいわ。
太宰治 火の鳥 青空文庫
だまつて虚栄と、肉体の本能と二つだけのやうな顔をしてあげてやつてゐるのに、さうすると、いよいよ男は悟り顔してそれにきめてしまふもんだから、すこし、をかしいわ。
太宰治 火の鳥 青空文庫
なんだい、無慾だの何だのと悟り顔なんかしてゐても、相手が若い女だと、すぐもうわくわくして、声まで変つて、ぺちやくちやとお喋りをはじめるのだからいやになります。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
イヤ世界十幾億万人の中、平気な人でないものが幾人ありましょうか、詩人、哲学者、科学者、宗教家、学者でも、政治家でも、大概は皆な平気で理窟を言ったり、悟り顔をしたり、泣いたりしているのです。
国木田独歩 牛肉と馬鈴薯 青空文庫
そこへ後ろから馬を飛ばしてきた仲達が、口々にいう嘆を聞いて、さてはと悟り顔に、「察するにこれは、孔明のよくなす八|門遁甲の一法、六甲天書のうちにいう縮地の法を用いたものであろう。
五丈原の巻 三国志 青空文庫