握
握
名詞
標準
文例 · 用例
『一握の砂』と『悲しき玩具』との二詩集を明治の詞壇に寄与した許りで死なれた。
— 伊藤左千夫 『『悲しき玩具』を読む』 青空文庫
僕は一寸|脇へ物を置いて、野菊の花を一握り採った。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
それから政夫さん、こういう訣です……夜が明けてから、枕を直させます時、あれの母が見つけました、民子は左の手に紅絹の切れに包んだ小さな物を握ってその手を胸へ乗せているのです。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
現実をありのままに把握することが、また、味得さるべき体験を論理的に言表することが、この書の追う課題である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
まず我々は、いかなる方法によって「いき」の構造を闡明し、「いき」の存在を把握することができるであろうか。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
文化存在の理解の要諦は、事実としての具体性を害うことなくありのままの生ける形態において把握することである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
およそ「いき」の現象の把握に関して方法論的考察をする場合に、我々はほかでもない universalia の問題に面接している。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
前者を無視し、または前者と後者との考察の順序を顛倒するにおいては「いき」の把握は単に空しい意図に終るであろう。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫