せめてもの
せめてもの
連体詞
標準
minimum
文例 · 用例
いゝえ、私がせめてもの気晴らしに、嫌な湯槽の中をさへ慕つて来たから思ふことなのであらう。
— 中原中也 『夢』 青空文庫
」――私は父が私のことで悄気たりしてゐる時はせめてもの務めででもあるかのやうにさう言つた。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
御殿場にて乗客更に増したる窮屈さ、こうなれば日の照らぬがせめてもの仕合せなり。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
近年急に襲うて來た「改造」の嵐の爲に、我邦の人の心に自然なあらゆるものが根こぎにされて、其の代りにペンキ塗りの思想や蝋細工のイズムが、新開地の雜貨店や小料理屋のやうに雜然と無恰好に打建てられて居る最中に、それ程とも思はれぬ天然の風景が方々で保存せられる事になるのは、せめてもの事である。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
それが、メーデーに於ける彼等の、せめてもの心慰めだった。
— 黒島傳治 『鍬と鎌の五月』 青空文庫
せめてもの腹癒せに、鉱石をかくしてやりたかった。
— 黒島傳治 『土鼠と落盤』 青空文庫
』これがかれのせめてもの愉快であった。
— 国木田独歩 『まぼろし』 青空文庫
それがせめてもの腹いせだった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
作例 · 標準
事故で大怪我をしたが、命に別状がなかったのがせめてもの救いだった。
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長年勤めた会社を辞める際、同僚たちが開いてくれた送別会がせめてもの思い出になった。
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「せめてもの罪滅ぼしに、掃除だけでもさせてくれ」と彼は申し出た。
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