尽蔵
じんぞう
名詞
標準
文例 · 用例
「身振によって思想および感情を翻訳することについては日本派のもっている知識は無尽蔵である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
富士の白雪のもたらす噴泉美は、シャスタ火山あたりにないでもないが、富士の水の滾々として、無尽蔵なるにおよばない。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
南国の炎天に蒸された樹林は「小さなうごめく生命」の無尽蔵であった。
— 寺田寅彦 『夏』 青空文庫
よく「自然」は無尽蔵だと言いますがこれはあながち品物がたくさんにあるというだけの意味ではない。
— 寺田寅彦 『夏の小半日』 青空文庫
又、西二百数十哩の地には、山西の大炭田があり、全亜細亜蔵炭量の約八割に当る六千八百億トンの石炭と、無尽蔵とも言うべき鉄が死蔵されている。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
百瀬本家の持つこの断層こそ、鷺町が富源として新しく出発する無尽蔵の宝庫でありました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
かの女は、金を使うのに螺鈿の軸の万年筆で小切手帳に金額とサインをする労力だけ払えばあとは顧ることなしに無尽蔵の資力をうしろに控えていた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
働く人の働き如何によって、真、善、美の理想は、思いのままに取出せる無尽蔵の庫であります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫