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被り直す

かぶりなおす
動詞
1
標準
文例 · 用例
」と薄暗い顔を上げてニヤリと笑いながら、鳥打帽を取ってお時儀をして、また被り直すと、そのままごそごそと樹を潜って廂に隠れる。
泉鏡花 眉かくしの霊 青空文庫
それから、鉄冑を被り直すと、同室の僚友に、軽く会釈をし、静かに扉を開けて出て行った。
海野十三 空襲葬送曲 青空文庫
孫は、棒のように突立ったまま、女を睨みつけていたが、軍帽を被り直すと、逃げるように歩き出した。
木村荘十 雲南守備兵 青空文庫
暖かい晩秋の日光が砂丘をぬくめているところへ、一列に並んで腰をおろしていた従弟たちの一人が、やがて急に何を思いついたのか、一寸中学の制帽をかぶり直すとピーッと一声つんざくような口笛を鳴らして、体を横倒しにすると、その砂丘の急な斜面をころころ、ころころと、遠い下まで転って行った。
宮本百合子 青春 青空文庫
――誌代はちゃんとあります」 腕の大きい動かしかたで重吉は左手で帽子を深くかぶり直すようにしながら、黙ってその金包みをズボンのポケットに入れた。
宮本百合子 雑沓 青空文庫
出札口のところに切符を買うひとの列が出来ていて、順助はその一番しまいに跟いたが、何気なく帽子をかぶり直す横顔に微かな当惑の色の浮かんでいるのが桃子の目に入った。
宮本百合子 夜の若葉 青空文庫
よし、俺が行ってつかまえてやる」と、帽子をかぶり直すなり、大股でランプを下りて行った。
ある新聞記者の見た敗戦 比島投降記 青空文庫
」――それなり生命は、ピイプザアム君にくるりと背を向けて、癇癪をおこしたように、帽子をぐいと深くかぶり直すと、ふたたび自転車にまたがった。
DER WEG ZUM FRIEDHOF 墓地へゆく道 青空文庫
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