分かず
わかず
副詞
標準
without differentiation
文例 · 用例
さてこそとにわかに元気つきて窓を覗きたれど月なき空に淡路島も見え分かず。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
今越えし山に綿雲かゝりて其処とも見え分かず。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
(ゾフィイを見て、暫くは近眼のために、誰とも見分かず、忽ちそれと知りて。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『家常茶飯』 青空文庫
遠方は雨雲に閉されて能くも見え分かず、最近に立つて居る柏の高さ三丈ばかりなるが、其太い葉を雨に打たれ風に揺られて、けうとき音を立てゝ居る。
— 國木田独歩 『空知川の岸辺』 青空文庫
その時、もう、これをして、瞬間の以前、立花が徒に、黒白も分かず焦り悶えた時にあらしめば、たちまち驚いて倒れたであろう、一間ばかり前途の路に、袂を曳いて、厚い※を踵にかさねた、二人、同一扮装の女の童。
— 泉鏡花 『伊勢之巻』 青空文庫
人に狩り取られて、親がないか、夫がないか、孤、孀婦、あわれなのが、そことも分かず彷徨って来たのであろう。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
いずこともなく、天|麗かに晴れて、黄昏か、朝か、気|清しくして、仲秋のごとく澄渡った空に、日も月の形も見えない、たとえば深山にして人跡の絶えたる処と思うに、東西も分かず一筋およそ十四五町の間、雪のごとく、霞のごとく敷詰めた白い花。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
お秋は夜とも分かず晝とも知らず朧夜に迷出でて、あはれ十九を一期として、同國浦崎と云ふ所の入江の闇に身を沈めて、蘆の刈根のうたかたに、其の黒髮を散らしたのである。
— 泉鏡太郎 『一席話』 青空文庫
作例 · 標準
老いも若きも分かず、その祭りには多くの人々が参加した。
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勝敗を分かず、両チームの健闘を称えたい。
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昼夜を分かず働き続けた結果、彼は体を壊してしまった。
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