べっ甲
べっこう
名詞
標準
tortoiseshell (of the hawksbill turtle)
文例 · 用例
ところでお若いのにそのまん円な赤い硝子のべっ甲めがねはいかがでせうか。
— 宮沢賢治 『電車』 青空文庫
小さな虻だのべっ甲いろのすきとほった羽虫だのみんなかはるがはる来て挨拶して行くのでした。
— 宮沢賢治 『畑のへり』 青空文庫
この婆さんの娘が「渋川」という特務曹長の妻になっていたが、軍人の事|故、時々、転任するので、その間淋しいらしく、男の子は「二宗商店」という、例の「照葉」に指を切らした放蕩息子を生んだ大阪屈指のべっ甲問屋へ奉公へ出ていていないし、それで、私が行くと、いろいろと、もてなしてくれた。
— 直木三十五 『死までを語る』 青空文庫
いつもの、薄化粧を、今日は、めっきり濃くして、丁寧に髪を掻いたお初、大好きな西陣ちりめんの乱立てじまの小袖に、いくらか堅気すぎる厚板の帯、珊瑚も、べっ甲も、取って置きのをかざって、いい時刻を見はからって、黒門町の寓を出る。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
銀の平打だの、べっ甲の櫛だのが散らばった。
— 吉川英治 『べんがら炬燵』 青空文庫
佐藤社長からお土産を貰ふ、本べっ甲のシガレットケース、女にはコムパクト。
— 昭和十一年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫
すると宝物を手放すかのように、小さなべっ甲製の箱を渡しぎわ、これは六〇年愛用して、肌身離さなかったと言う。
— The Mystery of the Four Fingers 『謎の四つ指』 青空文庫
「かやはどこに居たのか」と、お爺さんが厚いべっこう縁の眼鏡の下から、底光りのする眼をじっとかやの方へ据えると、太く揃った真白な眉と眉の間に深い皺が二筋ほどありありと表われた。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
作例 · 標準
祖母から譲り受けた、べっ甲の櫛を大切にしている。
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べっ甲の眼鏡フレームは、独特の光沢があって美しい。
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希少なべっ甲を使用した工芸品が、展示会に出品されている。
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標準
tortoiseshell (esp. of the Chinese soft-shelled turtle)
作例 · 標準
伝統的なべっ甲細工には、すっぽんの甲羅が使われることもある。
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職人がべっ甲を丁寧に磨き上げ、美しい色艶を出している。
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べっ甲の模様を模したプラスチック製品が、手軽な価格で売られている。
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