単一的
たんいつてき
名詞
標準
文例 · 用例
そして対象は単一的であって並列的ではない。
— ――恋愛―― 『学生と生活』 青空文庫
この実在的な地盤に立ち帰る時、理論に於ける一時の対立や外見上救い難く見えた矛盾も、之を単一的に唯一性を以て整理出来るような、理想的方針が見出されるわけである。
— 戸坂潤 『科学論』 青空文庫
一、調和的(単一的)等能系の存在。
— 戸坂潤 『現代唯物論講話』 青空文庫
――新帝国美術院が官許の単一的美術団体となったことは、それだけ取って見ればただの官僚化に過ぎないとも考えられるかも知れないが、併しそれが丁度汽船の運転士や飛行士のように、一等二等と区別をつけられることによって、云うまでもなくそこに美術そのものの評価と社会的通用とに対する統制が働き出す。
— 戸坂潤 『現代日本の思想対立』 青空文庫
或る種の自由主義者は、自分では当局に対して云わば儀礼的にしか阿諛的でないと考えるかも知れず、そうした戒心を有ちながらこの夫々の単一的文化職業組合の結成運動に携わるのだと考えているかも知れないが、そういうことはすぐ様当局との「協定」を意味するのだということは忘れているらしい。
— 戸坂潤 『現代日本の思想対立』 青空文庫
すでに述べた通り、生命は不可分の単一的実在である。
— SPIRIT TEACHINGS 『霊訓』 青空文庫
しかし、すでに教権も封建もが自己の組織の中に沈みゆき市民的発展の独自の型態に推移するとき、この世界観態度は沈潜的傾向をもつと共に、孤独、限界、遊離、無為などの意味における単一的純粋性を帯びくるのである。
— 中井正一 『近代美の研究』 青空文庫
それは翁をして単一的鑑賞家、あるいは優れたる好者として完全に生かしておきたいからである。
— ――製陶上についてかつて前山久吉さんを激怒せしめた私のあやまち―― 『素人製陶本窯を築くべからず』 青空文庫