帯取り
おびとり
名詞
標準
文例 · 用例
この池を帯取りというのは、昔からこういう不思議な伝説があるからです。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
それでも帯取りの池という忌な伝説が残っているもんですから、誰もそこへ行って魚を捕る者も無し、泳ぐ者もなかったようでした。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
すると或る時、その帯取りの池に女の帯が浮いていたもんだから、みんな驚いて大騒ぎになったんですよ」 それは安政六年の三月はじめであった。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
ここが帯取りの池ということを承知の上で、世間の人を騒がすためにわざとこんな帯を投げ込んだものであろうとのことであった。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
帯取りの池におみよの帯が浮かんでいた其の前の日の朝、この母子は練馬の方の親類に不幸があって、泊りがけでその手伝いに行かなければならないと云って、近所の人達に留守を頼んで出て行った。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
それにしてもおみよの帯を誰が解いて行ったかと詮議の末に、それがおとといの朝、かの帯取りの池に浮かんでいたということが初めて判った。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
して見ると、何者かがおみよを絞め殺して、その帯を解いて抱え出して、わざわざ帯取りの池へ投げ込んだものであろう。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
彼女の帯ばかりでなく、着物をも剥いで行きそうなものであるのに、単に帯ばかりに眼をつけて、しかも場所をえらんで、それを帯取りの池へ沈めたというには何か深い仔細がなければならない。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫