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色硝子

いろがらす
名詞
1
標準
文例 · 用例
それぞれちがった色硝子の障子で天然の色を三通りに濾し分け、別々に撮った三つの写真版を赤黄青の三色で重ね刷りにするという趣向であって、絵具の調合などが巧みにゆけば相応に天然に近い色が出来る。
寺田寅彦 天然色写真新法 青空文庫
それから青や紺や黄やいろいろの色硝子でこしらえた羽虫が波になったり渦巻になったりきらきらきらきら飛びめぐりました。
宮沢賢治 ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記 青空文庫
それからまた、びいどろといふ色硝子で鯛や花を打出してあるおはじきが好きになつたし、南京玉が好きになつた。
梶井基次郎 檸檬 青空文庫
贄卓の上の色硝子の窓から差し入る夕日が、昔の画家が童貞女の御告の画にかくやうに、幅広く素直に中堂に落ちて、階段に敷いてある、色の褪めた絨緞を彩つてゐる。
DIE FLUCHT 駆落 青空文庫
日はもう入つてしまつて、色硝子の窓が鈍い、厭な色の染みになつて見えて、あたりはしんとしてゐる。
DIE FLUCHT 駆落 青空文庫
硝子戸の中は茶釜をかけた竈の火で暖かく、窓の色硝子の光線をうけて鉢の金魚は鱗を七彩に閃めかしながら泳いでいる。
岡本かの子 東海道五十三次 青空文庫
日の丸湯へ戻り、ふと女湯の障子にはめられた赤、紫、黄、青の色硝子に湯槽の湯がゆらゆらと映って、霞んでいるのを、いつもとちがうしみじみとした美しさだと見上げていると、「上り湯ぬるおまっせ」 羅宇しかえ屋のお内儀の声がし、暫らくすると、季節はずれの大正琴の音がきこえて来た。
織田作之助 わが町 青空文庫
遥か突当り――崖を左へ避けた離れ座敷、確か一宇別になって根太の高いのがありました、……そこの障子が、薄い色硝子を嵌めたように、ぼうとこう鶏卵色になった、灯を点けたものらしい。
泉鏡花 星女郎 青空文庫