攘
攘
名詞
標準
文例 · 用例
風は害虫を攘ひ、花粉の交媒を助ける。
— ――何人か良案はないか?―― 『風と裾』 青空文庫
なんとかして永久にこの幽靈を追ひ攘つてしまふのでなければ、小幡一家の平和を保つことは覺束ないやうに思はれた。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
彼はどんな利益を犠牲にしても、悪魔のような久次郎を追い攘ってしまわなければならないと決心した。
— 女行者 『半七捕物帳』 青空文庫
昔の攘夷論者は西洋人を獣類の一種と思っていた。
— 寺田寅彦 『空想日録』 青空文庫
たゞ一婦人の身を以て兵を起し城を屠り、安遠侯柳升をして征戦に労し、都指揮衛青をして撃攘に力めしめ、都指揮|劉忠をして戦歿せしめ、山東の地をして一時|騒擾せしむるに至りたるもの、真に是れ稗史の好題目たり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
(中略)三先生既に斯文の宗主、後学の師範たり、仏老を攘斥すというと雖も、必ず当に理に拠って至公無私なるべし、即ち人心服せん。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
二人は証拠文書を攘って来たのだから、それに合せて逐一に述立てた。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
猶源頼朝の蛭が島に在りしや、僅に伊豆一国の主たらんことを願ひしも、大江広元を得るに及びて始めて天下を攘みしが如き也、正統記大鏡等、蓋し其跡に就いて而して之を拡張せる也、故に採らず」と云つてゐる。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫